アポロニア21

Vol.10 歯科医院の中にある器材について

あらゆる医療機関の中で、歯科医院ほど機械類に溢れている診療現場も珍しいのではないでしょうか。まず、患者さんが座る治療椅子からして、治療用に特別に作られた機械です。初診でいきなり機械の上に患者さんを誘導するという診療科は、かなり特殊であると言えるかもしれません。

今回と次回では、歯科医院の中に溢れる機械類についてお話させていただきます。今回は、治療椅子とその周辺です。 どんな機械でも、使う人にとって最も効率的、合理的に配置されていなければ無駄な動き、危険な動きの原因となってしまいます。歯科の治療椅子を、歯科医師は「ユニット」と呼び習わしていますが、さまざまな機能を持つ機械類を組み合わせた、文字通りの「ユニット」となっています。これらの機械類の配置が、使う人(患者さん、歯科医師)にとって効率的で合理的かどうか、歯科医院によって大きな差があるのが現実です。これを見極めることができるようになると、「安全な歯科医院か」あるいは、「ちゃんと考えている歯科医師か」といったこともわかるようになるでしょう。

まず、椅子が足折れタイプか、ベッドのように足の部分が固定されたタイプ(カンタータイプ)の違いがあります。これはどちらが良いというものではありませんが、長らく欧米ではカンタータイプが主流でした。ただ、ご高齢の患者さんの場合、乗り降りが大変であることと、頚椎の固定が難しいこともあって、最近、足折れタイプが広がっています。頚椎の固定という点で言えば、頭を固定する枕状の「ヘッドレスト」にも注意が必要です。椅子を倒したとき、もし、「口、顎が開けづらいな」と感じたら、それは、ヘッドレストの位置設定が正しくない可能性もあります。歯科医師、スタッフが気づいていないこともあるので、注意が必要でしょう。

次に、椅子の上にあるテーブル。これは作業用という意味で「ワークテーブル」と呼ばれます。しかし、本来は、ここで作業を行うのは、安全性の上では推奨されていません。ヨーロッパ製のモデルに比べて、日本製の治療椅子には、大型のワークテーブルが付いているものですが、これは、「本来、作業してはならないところで作業する歯科医師が多い」ためだとされています。いわゆる一流どころとされる歯科医師は、欧米でも日本でも、ワークテーブルでの作業は最小限に留めています。まして、そのようなテーブルの上に薬液ビンなどが置いたまま、というのは、近年では「時代遅れ」と考えられます。

このユニットの中枢は、さまざまな切削、吸引などの器機類が配置された部分です。ここで注意するのは2点。ホース、電線が下に垂れていないか、インストゥルメントの配置順序は理にかなっているかです。好ましい配置順序は歯科医師によって違いますが、およそのトレンドのようなものがあります。共通しているのは「使用頻度の多い順で歯科医師の近くに配置される」ということです。最近では、バキューム(水や唾液、体液を吸う装置)、コントラ(電気で動く高速のドリル)、タービン(空気圧で動く高速のドリル)の順に配置されることが多くなっています。もし、使用頻度が高いものを遠くに配置したままとなっている場合、見かけ上、歯科医師の動作が横に大きくなります。これは、正しい診療姿勢が取れていないことを意味し、多くの場合、ウデにも影響します。


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